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バブル崩壊から10数年を経て、日本経済は、輸出や設備投資の拡大などから回復基調にはあるものの、消費者物価指数の上昇率は一進一退であり、デフレからの脱却は未だ道半ばとなっている。さらに、年収の低下や社会保険料の負担増等を受けて可処分所得が減少を続けているなど、労働側への分配、家計部門への適切な所得移転が不十分なため、いまだに国民全体の購買力は低迷しており、自律的な景気回復には至っていない。
また完全失業率は依然として4%台後半を維持しており、とりわけ若年層で高い水準を示している。そしてこうした中、いわゆるフリーターやニートと呼ばれる層が増加傾向にあり、若年者の雇用問題は深刻化している。特に、進学も就職も求職活動もしない「若年無業者=ニート(NEET)」は、厚生労働省の「平成16年版労働経済の分析」によると52万人に達し、大きな社会問題となっている。
さらに、非典型労働者の割合も93年の21.8%から03年の30.2%と、ここ10年間で約10%増加し、労働者全体の3割を占めるにいたっており、正社員との雇用・労働条件の格差は拡大し、社会的なアンバランス・二極化は固定・拡大傾向にあり、将来への不安感は一層深まりつつある。
こうした中で労働組合の力のバロメーターである組織率は年々低下を続け、2004年12月に厚生労働省が公表した「2004年度労働組合基礎調査」によれば、労働組合員数は前年比で22.2万人減少し1,030.9万人(昨年と比較して連合は9.9万人減の659.5人・自治労は2.6万人減の94.8万人)、推定組織率は19.2% となり、依然として低下に歯止めがかからず、今や労働組合は5人に1人を下回る組織率という深刻な事態となっている。またその一方で、パート等非典型労働者はすでに1200万人以上となっており、労働組合員数をはるかに上回り、まさに組織拡大が喫緊の課題となっている。
このように、4年前に改革方針「CHANGE(改革)CHALLENGE(挑戦)」を策定したときと比べ、労働者・労働組合を取り巻く情勢はさらに厳しさを増している。
しかしその一方で、連合総合生活開発研究所(連合総研)の調査によれば、雇用者の約七割が「労働組合は必要」と考えており、しかも年々その数は増加してきている。また正社員より契約社員、契約社員よりパート労働者の方が、労働組合を必要としている指数は高くなっている。さらに、小泉構造改革が推し進める市場万能主義や、グローバル化の急速な発展による格差と社会的不公正の拡大などにより、社会のセーフティネットとしての労働組合の存在価値はますます高まっている。
以上、こうした全体的な状況を踏まえれば、組織率の低下と相反するように、労働組合が社会に対して果たすべき役割や機能はむしろ増大している。21世紀における労働組合・労働運動の新しい時代を切り開くため、組織や運動の「改革」を強力に推進し、自らの危機を克服していくとともに、社会に対する存在意義を確立していくための取り組みを進めていかなくてはならない。 |